先週の話になりますが、岐阜県林政部県産材流通課が主催する「県産材利用住宅補助事業及び木造公共施設整備事業等に関する説明会」に参加しました。会場の恵那総合庁舎に行ってみると、私を含む加子母の工務店や製材所5社がそれぞれで会場に。加子母の横のつながりの薄さを痛感しました。

2時間ミッチリの説明会でしたが、その中でも注目は「木材利用ポイント」に関してでした。結論的には、先走りで発表されただけで、まだまだ未定部分が多々あり引き続き続報を待っている状況です。が、分かっている部分を少々説明します。
ポイント発行対象は3通りありまして、
① 木造住宅の新築・増改築、又は購入
② 内装・外装木質化工事
③ 木材製品・木質ペレットストーブ購入等
①の対象物件は、平成25年4月1日から平成26年3月31日の期間に工事に着手した物件です。"工事着手"とは請負契約の締結や根切りや杭工事です。桧・杉・唐松を含む国産木材を過半使用する木造軸組工法を含む木造住宅が対象です。
続いて②。こちらも平成25年4月1日から平成26年3月31日の期間に工事に着手した物件です。床と内壁にあっては9m2以上、外壁では10m2以上する場合が対象です。天井板は含まれていないことに要注意です。
そして③。こちらは期間が平成25年7月1日から平成26年3月31日までに購入された物です。付与対象物品はこれからの選定です。
①に対して発行されるポイントは1棟当り30万ポイント(30万円相当)、②は上限30万ポイントです。これが併用できるかどうかは確定していないようですが、併用できるとすれば最大60万ポイントと、中々存在感のある補助になりそうです。
注意すべき点は、「ぎふの木で家づくり支援事業」等の各都道府県が実施している地域木材振興の補助金の一部は国費でして、「木材利用」の同じ名目の「木材利用ポイント事業」とは併用ができないということです。又、「地域型住宅ブランド化事業」も国産材利用の20万円とは併用できません。が、これも現時点の話で、今後変わる可能性がありそうです。ちなみに岐阜県では、併用不可の場合は「ぎふの木で家づくり支援事業」の県費の部分だけ支給する方向で考えているそうです。
それにしても、「木材利用ポイント事業」の該当期間が始まっているにも関わらず、まだ受付けを開始していないのは驚きです。事業の方針自体は素晴らしいことですし、私達のような地域工務店には有難いことですが、国の施策がこれほど準備不足で、そにより業界が混乱するのには甚だ呆れてしまいます。
なにはともあれ、「木材利用ポイント事業」が大手ハウスメーカーの刹那の商売ネタになり下がらないことを願うばかりです。
中島 大地