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都市木講座第1回 森のいま

2017年5月13日(土)  

Woodism等でお世話になっている名古屋大学農学部の佐々木教授と山﨑准教授が主催する都市の木質化連続講座の第1回森のいま~Forest Now~に参加しました。会場は豊田森林組合の最近完成したという素晴らしい施設です。

170513-都市木講座第1回01

講座は座学とフィールドワーク体験の二本立てでした。座学では、名古屋大学の近藤先生と山本先生による国産木材の歴史と現在の利用状況を学びました。日本はフィンランドに次ぐ世界第2位の森林大国であるにも関わらず木材自給率が3割にも満たないという皮肉な現実を再認識し、国産木材による住宅づくりに尽力することを改めて誓いました。

170513-都市木講座第1回02

続いて豊田市の森づくりの取り組みを拝聴しました。豊田市は2000年の東海豪雨による矢作川氾濫危機以来、森づくりにとても力を入れています。中津川市のそれとは文字通り桁違いの林業費には驚きましたが、それ以上に市政と森林組合が立場の違いを越えてしっかりとタッグを組み、中・長期の森林施業計画を着実に進めている印象を持ちました。

170513-都市木講座第1回04

豊田森林組合の森づくりの中で特に注目したのが団地化推進プロジェクトです。"森林の団地化"は国が推し進める森林集約化施業の方法で、複数の所有者の森林を"団地"としてまとめることで施業効率を向上させます。豊田森林組合では10年程前に20年計画で30,000ヘクタールを団地化するプロジェクトを立ち上げ、10年が経過した現在約9,000ヘクタールの団地化を終えているそうです。

170513-都市木講座第1回03

お恥ずかしながら私は"団地化"自体を知りませんでしたが、「加子母では?」と思い、講座の後にいつもお世話になっている加子母森林組合の安江さんに尋ねてみました。すると豊田のそれとは規模は違えど加子母の森林もすでに団地化しているとのことでした。「完結型林業」の一部を成す加子母の住宅建築に携わり、"木造建築の川上から川下"を語る者が、これほど加子母の森林事情の知識が乏しいのかと激烈に反省しました。全7回の都市木講座は、林産業における私の断片的な知識の穴を気付かせてくれる良いきっかけになりそうです。

中島 大地

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IWCC&Fを終えて

2016年12月5日(月) 〇  

12月1日に韓国入りし、2日・3日で開催した2016 International Woodism-city & Festivalを無事終え(4日はオプションの仁川市ツアー)、本日帰国しました。5日間に渡る出張のしわ寄せを優しく受け止めて下さった関係者の皆さんには心より感謝申し上げます。明日から通常勤務に戻りたいと思います。

161205-IWCCFを終えて

さて、今回のIWCC&Fで感じたことをまとめておきたいと思います。

まずは中島工務店の出展に関して。今回が1回目のIWCC&Fがどんな会になり、どんな方々が来場するのかなどあまり具体的に想像できておらず、ブースの展示物や資料には改善の余地が多分にありました。唯一具体的に期待していた韓国の工務店とのマッチングは、大統領機密漏洩問題の影響もあってか韓国側の出展工務店はポスター展示のみとなり、来場者の中でも工務店関係者はほんの数人だったのが実に残念でした。

次に、韓国におけるビジネスチャンスに関して。中島工務店のブースを訪れた韓国木構造技術人協会の金憲中(キム・ハンチュン)会長より直々に頂いたアドバイスが本当に具体的で有益でした。韓国の木造建築は、洋風の設えのツーバイフォーか、国が推し進める伝統的な韓屋(ハンオク)がほとんどで、日本人が慣れ親しんでいる木造軸組構法が、ましてや中島工務店が大切にしている真壁づくりが受け入れらることは中々難しいそうです。又、10月の日韓交流会議in韓国で見た通り、韓国の森林には尺角もあろうかという韓屋の柱が取れるほどの径の松がすでに備蓄されていて、日本に木材のみを求めるというよりは加工技術を求める上で木材が付いて来るといった感じだと思います。いずれにせよ、アメリカ・カナダ・ロシア等との価格競争も覚悟しなければなりません。木材の需要があるとすれば、韓国ではその香りが子供の発育に良いとされているヒノキの板材でしょうか。

もちろん収穫もありました。名古屋大学の佐々木教授による都市の木質化プロジェクト、日本文理大学の井上教授の「中・大型木造建築」のお話、錦二丁目(長者町)の滝会長らの町興しのお話いは心に残りました。Woodismという共通項を持つ出展者やスタッフの皆さんと知り合うことができたのも大きな収穫です。

最後に、イベントの企画・運営に関して。石橋を叩きすぎるほど慎重な日本人と、行動力やパワーのある韓国人との文化・風習・気性の違いから来る企画・運営におけるアプローチの違いを垣間見ました。もちろん出展者の一人に過ぎない私が感じたのはほんの一部でしかなくコア・メンバーの本当の苦労は計り知れません。日本と韓国の主催者の皆さん、そしてリエゾンのとして活躍した学生の皆さん、本当にお疲れさまでした。

さて、第2回IWCC&Fは来年10月に日本で開催する予定です。会場はポートメッセなごやで開催される木工機械展の会場の一角です。早速次回への構想や検討が始まっているようです。

中島 大地

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仁川松島国際都市

2016年12月4日(日) 〇  

一昨日と昨日で開催したInternational Woodism-city Conference & Festivalを無事に終えた今日は、オプションツアーで松島(ソンド)国際都市にある松島セントラルパークを散策しました。松島国際都市は仁川(インチョン)市が経済自由地区(IFEZ)に指定している区画で、仁川国際空港にほど近く、情報インフラが整備され、コンベンション用の建物もあり、ショッピングセンターもあります。シンガポールや香港のような国際都市を目指して国際企業を誘致しています。セントラルパークは高層ビルが立ち並ぶ近未来商業都市の中心に位置し、環境との調和を表現しているようです。

161204-松島新都市 (8)

セントラルパークの中心には、海水が引き込まれている水路があり、ボートに乗ったりすることができます。水路の周りでは鹿やウサギ等も飼育されています。

161204-松島新都市 (1)

向かって左側に見えるのが「トライボウル」。内部には入りませんでしたが、イベントホールや展示スペースがあるそうです。

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パーク周辺には韓国の伝統的な木造建築である韓屋(ハンオク)も。伝統的な建物と前衛的な建物が。混在する多様性の表現でしょうか。

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水上タクシーで水路を遊覧。

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経済自由区の情報インフラをPRするGタワーの最上階から見下ろした松島セントラルパーク。

161204-松島新都市 (9)

パークを後にし昼食へ。韓国を代表する伝統的な料理である参鶏湯(サンゲタン)を頂きました。もち米や漢方と共に小ぶりの鶏肉をほぼ丸ごと煮込んであります。これ自体は比較的薄味でして塩で味付けしたりキムチ等と食べたりします。今年の2月に韓国に来た時に食べた参鶏湯よりもクリーミーな印象です。

161204-参鶏湯

食後にはお土産を買い込んで、ホテルに戻りしばしゆっくりしました。夕方頃「韓国で最後の夕食にはやり焼肉を」と思い立ちホテルのフロントでお勧めの焼肉屋を訪ねてみると、松島国際都市にある焼肉屋さんを勧めてくれました。名古屋大学の佐々木先生と山﨑先生が合流してマルワイマンと4名で松島国際都市の三枚肉 (サムギョブサル)の専門店に行きました。その名の通り豚の三枚肉ですが、五枚肉の場合はは"オギョプサル"と呼ぶそうです。

161204-三枚肉01

161204-三枚肉02

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肉、海鮮、野菜、そして締めのチャーハンにビールを添えて約2,500円/人。店員さんもとても親切で、火をつけるパフォーマンスもあり、お腹もいっぱい。フロントのお兄さんのおかげで韓国で最後の夕食はとても充実しました。

中島 大地

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2016IWCC&F、2日目ブース展示&基調講演

2016年12月3日(土) 〇  

韓国仁川(インチョン)市松島(ソンド)で昨日と今日開催中の2016 International Woodism-city Conference & Festivalは今日が最終日。今日は参加者によるブース展示と午後からの日本文理大学の井上正文教授の基調講演でした。

161213-IWCCF (1)

ブース展示では、Woodismの思想を構成する分野であるエネルギー・文化・材料・建設・教育における日本と韓国の発表者が同じブースに展示し、来場者へPRしながら日韓間でマッチングするというものです。韓国山林組合と豊田森林組合は活発な情報交換が行われていました。

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10月の日韓交流会議で訪れたINART

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日韓のアーティストさん達の作品展示。

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木工体験は大盛況。

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子供達向け木工体験も大人気。

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こちらが建設の分野のブース。中島工務店は、加子母が育む"完結型林業"の読み物のポスターとチラシ、継手・仕口・床材等のサンプルを展示し、2017年カレンダーを進呈しました。カレンダーは特に好評で、用意した50部が全てなくなりました。

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それぞれのブースには通訳者がつき、来場者とも少しお話しが出来ました。

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韓国木構造技術人協会の金憲中(キム・ハンチュン)会長がブースにご来場下さり、韓国の木造住宅事情や韓国における日本の建設業者に関する厳しいほどのアドバイスもたくさん頂きました。ブースを共有するはずだった韓国側の工務店1社は結局ポスター展示のみでマッチングには現れず残念でしたが、その分会長との時間をたくさん頂くことができました。今回のIWCC&Fで最も有意義な時間だったと言えます。

161213-IWCCF (13)

午後から日本文理大学の井上正文教授に、日本の国産木材を使用した最近の大型木造建築物についてご講演頂きました。井上教授は30年間九州産のスギ材の利用研究をし、GIR(Glued-in Rod)工法という汎用的接合技術を開発されました。

161213-IWCCF (14)

井上教授が2013年まで工学部の学部長を務め、この3月に退官した大分大学の学生食堂建設の経緯を拝聴しました。当初鉄骨造で計画が始まっていた建物を、木材利用促進法、地域自治体との良好な共生関係、木造による癒し空間の妥当性等の理由から木造化を当局に申し入れるも却下され、大分県や県知事にも働きかけながら最終的には木造化への方針変更に成功しました。

中・大型木造建築物建設における課題は、発注者の木材利用に関する啓蒙、木材調達、構造設計や防耐火設計、そして技術者の養成です。その中でも技術者育成のために井上教授は木造技術者担い手事業にもご尽力されています。加子母の地域・行政・工務店等が一丸となって取り組んでいる加子母木匠塾にも通ずるものがあると感じました。

2016 IWCC&Fは、現場での軽微な変更は相次いだものの大きな問題もなく、無事終了しました。WOOD EXPO 2016の来場者が少なかったこともあり、2日目のブース展示にはあまりたくさんの来場者はありませんでしたが、それでも私自身がWOOD EXPO見学で色々知ることができたのは予定外の収穫でした。

中島 大地

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2016IWCC&F、1日目オープニングセレモニー&バンケット

2016年12月2日(金)  

今日と明日の2日間、韓国仁川(インチョン)市松島(ソンド)にあるコンベンシアにて2016 International Woodism-city Conference & Festival (IWCC&F)が開催されています。中島工務店も協力・出展していまして、昨日より私とマルワイ製材所の日下部章氏(a.k.a.マルワイマン)の二人で韓国入りしています。初日の今日は150名を超える参加者が集うオープニングセレモニー。韓国忠南大学の姜(カン)会長のご挨拶でカンファレンスが開幕しました。

161202-IWCCF01

Woodismとは、"単純に木構造住宅を普及するための建築構造材としての木材利用だけでなく、森がくれた貴重な贈り物である木材の高付加価値利用と順次資源の活用を木材需要者中心に活性化して都市が快適な休む所と生活する所、そして仕事がある職場になるようにする、適切な木材利用の実践方法を意味するもの"であり、その範囲は、"都市の建築材料としての利用、インテリアに適用され、教育と文化と生活環境など様々な分野に渡って木材を使用して都市の健全なLife Styleを営むためのすべて"です。

数名の来賓の方々からの祝辞の後、3名の方より学術発表がありました。最初は、名古屋大学の佐々木教授による森林と都市部の継続的調和のための木材利用について。戦後の拡大造林で日本の森林資源は日本国内の木材需要を賄えるだけの量を確保しているにも関わらずその自給率は30%程度。木材利用の意義を理解し、豊かな森林資源を都市部で上手に利用することが現代の日本には必要であり、その目的で「都市の木質化プロジェクト」を始め、錦二丁目(長者町)での取り組みはその事例の一つです。

161202-IWCCF02

続いて、韓国忠北大学の李教授による「Woodism-city」プロジェクトの事例発表。前述の「都市の木質化プロジェクト」とよく似た取り組みがすでに韓国でも起こっていて、こちらは建築が切り口の事例です。International Woodism-city Association (IWCA)によって国際規模の協力が始まろうとしています。

161202-IWCCF03

そして最後は、名古屋市錦二丁目(長者町)の滝一之さんより「まちづくり活動」について。衰退する長者町の再生を目指して、木材資源を都市部で安定的に需要する仕組みをつくることで、有機物のもたらす心地よさに都市生活者が気付き、地域から地球規模に至るまでの環境に対する知見や対応を考えるきっかけになればと「都市の木質化プロジェクト」の実践の場として長者町を結び付けました。その他にも、「アート木質化」、ストリート・ウッドデッキ、「あいちトリエンナーレ」への参加等々、まちづくりの軸足から木質化に取り組んでいます。

161202-IWCCF04

その後、ラマダ・ホテル・スンドに移動して150名の大懇親会。日韓の行政、教育機関、森林関係、建築関係の幅広い分野の皆さんと知り合うことができました。素晴らしい食事を食べ、韓流のおもてなしを満喫しました。ついつい食べ過ぎてしましました。懇親会の最後には、第2回IWCC&Fが来年10月29・30日にポートメッセなごやで開催されることも告知されました。

161202-IWCCF05

さて、明日は2日目、企業や行政によるブース出展・ポスター発表、私達の出番です。現在開催中のWOODEXPO2016の一角に出展しています。お時間がある方は是非ともお立ち寄り下さい。なんてね。

中島 大地

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Author:terrajapan
1974年9月20日生まれ
寅年・乙女座・O型

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