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ZEH等3省連携事業合同説明会

2018年3月12日(月) 〇  

経産省、国交省、環境省によるZEH等3省連携事業合同説明会に出席しました。ここ数日で全国6ヵ所で同様の説明会が開催されていて、名古屋会場は東区にあるウィルあいち(名駅近くにある「ウィンクあいち」と名前が似ていて実に紛らわしい)でした。会場はほぼ満員、業界の注目度の高さが伺えます。この地域の温熱分野を牽引する"三連星"を会場で発見。どうもいつもお世話になっております。

180312-黒っぽい三連星

ZEH(ゼッチ)とはNet Zero Energy House(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)の略で、高断熱化等により従来の住宅より20%以上のエネルギー消費を削減し、ソーラー等により使用した分以上のエネルギーを創り出す家のことです。ここ数年ZEHに対して国の補助金がありまして、来る2018年度は経産省・国交省・環境省の3省連携の補助金となる予定です。

説明会の半分以上はZEH普及促進の必要性に関して。日本のエネルギー事情、地球温暖化と異常気象の実態、日本がパリ協定で世界に誓った省エネ・省CO2化の目標、低断熱による健康被害、等々。切り口は3省それぞれでしたが、分かっていたつもりのZEH促進の必要性が再確認できてとても有益でした。

3時間に及ぶ説明会では複数の補助金が説明されましたが、この場ではZEHに対するのもに限ってご紹介します。

経産省より、高性能なZEHに対して(ZEH+、分譲建売ZEH)
環境省より、引き続き供給を促進すべきZEH(注文住宅ZEH)
国交省より、中小工務店の連携を促すZEH(地域型住宅グリーン化事業)

寒冷・低日照・多雪地域が対象で達成度が50%~75%の「ZEH Ready」は従来通りですが、外皮性能を更に強化し、HEMS等を搭載し、電気自動車を活用する「ZEH+」、高層集合住宅が対象の「ZEH Oriented」と言ったカテゴリーが新しく加わり、それぞれに補助金があります。尚、全てに共通で省エネ性能表示(BELS)が必要です。

それにしても条件が細かい。具体的はお話しは是非とも直接ご相談下さい。それまでに私も一つ一つをよぉく読み解いておきます。とりあえずこの場で感じて欲しいことは、国が省エネ・省CO2化の手段としてZEH普及促進に本腰を入れているということです。そして私も、今年は本腰を入れて「中島とつくる家」ZEHを計画・建築する予定です。

ウィルあいちの最寄り駅のすぐ隣には、3月29日(木)にいよいよグランドオープンを迎える「金シャチ横丁」の「宗春ゾーン」がありまして、帰り際に場外からのぞき見しました。後で聞いてみると、遠くに見えた会社の黄ヘルはkuriguriさんで、メディア主材を受けている最中だったそうです。kuriguriさん、改めてお疲れ様でした。高級焼肉の晩餐会は目前ですよ。

180312-金シャチ横丁宗春ゾーン

中島 大地

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荻野寿也さんセミナー「庭から建築を考える」

2018年2月20日(火) 〇  

アマテルソーラー協会が主催するセミナー、造園家荻野寿也さんによる庭から建築を考えるを拝聴しました。荻野寿也さんと言えば住宅造園の第一人者で、造園業界のみならず建築家や工務店にも多大な影響を与えています。庭は決して建築ありきではなく、庭の在り方が建築を左右する。理論に裏打ちされた感性、説得力に満ちたお話しに感銘を受けました。

180220ー荻野寿也さん

以下、心に残ったお言葉を記します。

・ 里山暮らしを求める若い世代が増えている。
・ 木立の中に佇む、偉そうばっていない建築。
・ 建築よりも風景に住みたい。
・ 作った感をなくす。
・ 2階からの目線も大切。
・ 中庭には光を好む樹種を。
・ 建築に樹木を近付ける。
・ 西日は当て方によっては綺麗。面白い現象。
・ 木漏れ日がソファの上に。
・ 中間領域のある建築。
・ 室外機を隠す。
  平面プランには室外機の位置を明記する。
・ 風の抜け。透かし剪定。
・ 現場で出た石を造園に使う。
・ 「サワコの朝」の背面の開口が良い。
・ 横内敏人は庭好き建築家ナンバーワン。
  庭・家具・建築物は一体。
・ ホースは出しっ放しになり勝ち。
・ アルミカーポート希望の施主を逆に説得すべき。
・ 一番気持ちいい場所を庭にする。
・ 建築家はベランダの手摺が違う。
  オリジナルのシャープなもの。
・ 外構で使う10万円は分かりやすい価値がある。
・ 芝生の匂いは良い。芝生を疎ましがらず使って欲しい。
・ 山茶花や椿は水を嫌うため室内での利用が良いのかも。
  まだ実験中だが。
・ ガンコマサは三和土のような雰囲気。素人でも使える。
・ 部屋内の調光で外構の見え方が変わる。
・ アッパーライトは建物から離れる方向へ配置する。
  アッパーよりも上からの地灯りの方が外構がよく見える。
・ 材料探しが特に重要。尾根筋の木、谷筋の木、
  西日に耐えている木、等々。
・ 人工土壌は優秀。
・ 支柱は見せず地中に埋め込む。手間はすごく掛かるが。
・ 自動散水は必要な場合も。しかし手撒きが本来では。
・ "外ご飯"のステージはプレゼンテーションを魅力的に。
  外部の寒さを楽しむ場所を。
・ 造園を体験すれば設計が充実し、見積もある程度できるようになる。
・ 施主参加型ワークショップを。剪定は楽しい。
・ マンションにできないこと、それは造園。
・ 根の張る竹は住宅地では使い難い。
  大きなバケツに根を入れて使うぐらいの覚悟を。
・ アオダモやヤマボウシは成長が遅く虫が付きにくい。
  西日が強いところではコナラ。

中島 大地

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タカラホーロー工場見学

2018年1月27日(土) 〇  

中島工務店はホーローを用いたキッチンや浴室を手掛けるタカラスタンダードの製品を日頃よりちょくちょく採用していまして、昨日は名古屋市東区にる名古屋工場の見学にお招き、私を含め8名でお邪魔しました。名古屋工場は全国に18ヶ所ある工場の内の一つで、昭和40年にホーロー流し台を商品かしてから70年以上ホーロー加工を手掛ける工場です。

180126-タカラS工場見学 (1)

一昔前のホーロー(漢字では"琺瑯")は欠けや剥離等の印象がありますが、タカラスタンダードのそれは"高品位ホーロー"。工場内は撮影禁止につきその工程を写真を交えてご紹介できないのが残念ですが、板金成型に始まり、脱脂、酸洗、ニッケル処理、中和、施釉、焼成と、多くの工程を経て基材とホーローがしっかり密着するのを実感しました。また、面材のみならず、キャビネット全体、通常は見えない部分にまでしっかりとホーローを使っています。床上浸水の被害にあったお宅のホーローキッチンが、清掃だけでそのまま使えたという逸話にも頷けます。

180126-タカラS工場見学 (2)

工場見学の後はショールームに移動し、実際の商品を拝見しました。まずはキッチン。ホーローの利便性の一点突破ではなく、キッチン自体の使い勝手もしっかり網羅しています。その一つが「家事らくシンク」。ワークトップだけでなく、シンクの中を使って調理するという発想。キッチン周りがまことに手狭な拙宅にはうってつけのキッチンで、俄然欲しくなってしまいます。また、タカラさんのキッチンでは食洗機がシンクの直下に配置されていて、シンクでさらっと流した食器を最短距離で食洗機に入れることができます。これは私の知る限りタカラさんのキッチンだけです。吊戸棚の下端に付ける小物収納「アイラック」も実に魅力的。

180126-タカラS工場見学 (4)

浴室も私のお気に入りです。ホーローパネルの壁の掃除勝手の良さはもちろんですが、磁石でタオル掛けや収納棚が取り付けられます。そして今や数少ない磁器タイル貼りの床も冷たさはなく強度も抜群です。耐震フレームを採用した浴室が災害時にセイフルームにもなるのは、このご時世にとてもマッチしています。

180126-タカラS工場見学 (6)

こうして製造工程を拝見すると俄然親しみが沸いてきます。タカラさんの商品は正直なところデザイン面では他社に引けを取っていますが、それはホーローが故という部分でもあります。それでもデザインを補って余りあるほどの価値がホーローにはあります。さらにこの質実剛健っぷりはどこか「中島とつくる家」に通じるものがあり、親近感を覚えます。タカラホーロー、いいね。

中島 大地

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パッシブデザイン設計法 最終回、辻無双

2017年12月3日(日) 〇  

岐阜県立森林文化アカデミー主催で、7月に始まった6回コースの実務者講習パッシブデザイン設計法の最終回となる第6回を受講しました。前回の第5回は仕事が重なり欠席してしまいまして皆勤賞ならずでしたが、今回の冒頭で前回の復習をしてくれたので、ある程度は空白を埋めることができました。しかし昨日の結婚式とそれに纏わる懇親会の疲労から、午前の部は専ら睡魔との格闘に明け暮れてしまいほぼ廃人と化してました。午後には何とか我に返ることができましたが。

171203-辻無双

午後の部のメインは温熱改修の事例紹介。その内の一つが辻先生のご自邸「カミノハウス」でした。改修計画を楽しみ、改修効果を楽しみ、そして通風や太陽熱、薪ストーブをフル活用したストイックなまでの省エネを楽しむ。さすが辻先生ご夫妻。しかしストイック過ぎて実例としてはあまり参考にはならないかも知れませんが。

6回シリーズの締めの「健康で心地いい省エネ住宅のメモ」が、とても奥の深いパッシブデザイン設計を総括しています。

・ 暮らしにあった設計が大切
・ 次いで省エネ設備
・ 楽しく暮らせる仕掛け
・ 省エネ性能の見える化

半年間ありがとうございました。また次の機会を楽しみにしています。

中島 大地

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第2回日独木造建築シンポジウム

2017年11月8日(水) 〇  

岐阜県立森林文化アカデミーで開催された第2回日独木造建築シンポジウムの木造建築分科会に参加しました。昨年の今頃開催された第1回に引き続き、ドイツ・ロッテンブルグ林業大学のルトガー・デデリッヒ教授が来日しています。今回のシンポジウムは10:00amに開始し、デデリッヒ教授を含むお三方の基調講演とパネルディスカッションと盛りだくさんでした。

基調講演のトップバッターは名古屋大学大学院生命農学研究科の山崎真理子先生。「日本における建築木質材料の特徴 強み・課題」。山崎先生には「都市の木質化連続講座」他でも大変お世話になっています。

171108-日独木造建築シンポジウム01

日本の森林率は66%でフィンランドに次ぐ世界2位の森林大国だが、明治維新以来の西洋化、第二次世界大戦、木材の輸入自由化等の"木造建築の暗黒の時代"を経験した。しかし現在は、阪神淡路大震災等を機会に木造建築の研究者が増加し、京都議定書(COP3)やパリ協定(COP21)が追い風になり、2000年に18%程度だった木材自給率が現在30%にまで改善している。

現在の日本の課題は、林業~林産業~建築業の連携が乏しい。この垣根を取り払って"森林資源産業"の確立をオールジャパンで目指すことが求められている。そして木材利用という文化をもう一度日本に根付かせなければならない。

続いて、首都大学東京の小泉雅生先生による「日本におけるエネルギー・温熱環境の特徴・強み・課題」。

171108-日独木造建築シンポジウム02

日本とドイツを比べると、日本は冬にも日射があり、夏場はドイツ人のようにバカンスに出掛けず、風呂は夕方に入るので(ドイツ人は朝)、日本人はもっと太陽熱を利用すべき。ゴモットモです。

日本の住宅を語る上でよく引用されるのが、吉田兼好の徒然草55段「家の作りやうは、夏をむねとすべし。冬は、いかなる所にも住まる。暑き比(ころ)わろき住居は、堪え難き事なり」だが、1970年代石油ショックを経験し、現代の日本は"夏も冬も旨とする住まい"を目指さなければならない。ゴモットモです。

小泉先生は国土交通省の2013年のプロジェクト「LCCM住宅」の開発にも携わっていらっしゃって、その解説もありました。
・ 基礎コンクリートのCO2が大きいため布基礎を採用した。
・ 木材は、乾燥エネルギーは輸送エネルギーよりもはるかに大きい。
・ 北側に通風塔。温度差による重力換気。夏の蒸し暑さ対策。
・ 通風と採光に有効なパラボラ壁。
・ 衣替えする住宅。
・ 30~35年でLCCM(ライフサイクル・カーボン・マイナス)が実現する試算。
・ 環境配慮型住宅は建設時のCO2にも配慮すべき。

昼食休憩を挟み、午後はいよいよデデリッヒ教授がご登壇。「木造建築における木材、そして競合する木材」のお話。

171108-日独木造建築シンポジウム03

ドイツは無垢材、集成材、合板、LVL、CLTと、利用できる木材技術全てが存分に活用されている。大型木造施設も当たり前のように建築されている。この2年ほどで"過小評価されている巨人"ブナ材が利用できるようになり、ブナのLVLは鉄骨にも匹敵する強度。

ヨーロッパでは集中的な都市化が進んでいる。田舎では住居が余り、都会では住居が不足している。いかに住宅を早急につくるかが課題。

ロンドンでは木造建築ブームで、今後メッカになる勢い。ヨーロッパには建築時の炭素税があり、これが追い風に。ノルウェーの14階建てが現在ヨーロッパで一番高い木造だが、更に15階建て(CLT)が2020年にストックホルムで完成予定。新築のみならず、既存施設の屋上にCLTで増築する事例も多数あり。

大型木造建築では、階段室をコンクリート造とし、居住空間を木造とするのが基本。階段室は建物の中央には設けず外側に配置するのが通常。先般のグレンフェルタワー火災はポリウレタン断熱材が燃焼したが、なぜか木造禁止が囁かれている。政治的ロビー活動が原因のようだ。

ドイツには積極的な木造化に対する十分な森林資源が備蓄されている。木材のエネルギー利用も増加傾向。木材価格は石油価格により変動する。

デデリッヒ教授は、「標準品を使って唯一無二の作品を作ることが大切」とご講話を結びました。

そしてシンポジウムの最後は、講演者お三方に大和リースの小林氏、そしてアカデミー講師陣を加えてのパネルディスカッション。

171108-日独木造建築シンポジウム04

最初に盛り上がった話題がメンテナンス。建築には、そもそも木材にはメンテナンスが付き物で、木材のメンテナンスは住まい手自らができて省コスト。"メンテナンスフリー"とはつまりメンテナンスの"楽しみ"を奪うこと。とは言え、メンテナンス量やメンテナンス勝手を意識して木材を利用すべき。ドイツではメンテナンス費として年間12€/㎡を積み立てている。日本でもメンテナンスは"コスト"ではなく"マーケット"であるべき。

ドイツの住宅は75~80%が枠組み壁構法で無垢材利用が多く、構造材はSPF材が主流だが、日本では桧・杉・唐松。ドイツではブナ材をLVLやCLTで活用しているが、日本ではブナは主に家具材。日本にはブナはさほど量がない上、腐朽菌に弱く日本の気候では建築用材には向かない。逆に菌類の培地に最適。

最後にパネラー一人一人より締めの一言。
山崎先生「林業・林産業・建築業の壁を取り払って、"森林資源産業"を目指すべき」。
小泉先生「建築業界の新しい基準に着いて行っていないのが地方の工務店と零細の設計事務所。それでは生きていけない」。
デデリッヒ教授「昔からの伝統への敬意を持つべき。そこにある価値を評価すべき」。
小林氏「木の意匠が社会に受け入れられることが大切。木には木の特性があり、鉄の代わりを求めては無理がある」。
辻先生「メンテナンスの覚悟が日本の社会では薄れている。人材をどうやって田舎に呼ぶかが課題」。
吉野先生「田舎から都会にどうやって木を売るかが課題。特色を活かして」。
松井先生「森林資源産業のように、大きなスケール、長いスパンの発想をドイツから学べるのではないか」。

基調講演三本立てとパネルディスカッションに同時通訳も付き、第2回は第1回より数段パワーアップしていました。第3回はまだ未定だそうですが(補助金次第という噂もありますが)、是非とも実現して欲しいと思います。ありがとうございました。

中島 大地

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Author:terrajapan
1974年9月20日生まれ
寅年・乙女座・O型

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